同情と共感

こんにちは。のんです。

 

障がい福祉の現場に入ってから約1ヶ月が経ちました。

これまで障がい福祉の世界とは無縁の人生だった私ですが、

飛び込んでみて感じたことが沢山あります。

仕事に慣れてきたらまた感じ方が変わってしまうと思ったので

備忘録として書き残しておきます。

 

 

今の職場は、重度身体障がい者の方が生活を営む入居施設。

脳性マヒ、脊髄小脳変性症、ALS、筋ジストロフィー、などなど

ドラマなどで聞いたことあるような障がいを抱える人たちが

みんな一緒に生活をしてる。

 

私の仕事はその施設で住む人たちの生活を支援することで、

食事、入浴、排泄等の基本的なところから、

その人らしい人生を送ることのサポートなどをします。

 

 

障がいのことも、介助の知識も経験も全くなくて

職場で飛び交う単語も分からないことばかり。 

始めてまだ一ヶ月足らずだけど、

分からないことばかりで、なんだか焦ってしまうな〜

 

勤務の仕方もこれまでとは変わってシフト勤務。

夜勤もあるし、決まった曜日に休みがあるわけでもない。

出勤時間が変則的で起きる時間も寝る時間もバラバラ。

規則正しい生活ってなんなんだ〜って感じ。

  

身体的にも精神的にもいっぱいいっぱいで

久しぶりに疲れきっているのを感じる。

 

でも辛いことばっかりっていう訳ではなくて

利用者さんたちと沢山話して、毎日笑って過ごせてるし、

新しい知識を吸収することが楽しくてもっと学びたいと思える。

 

 

 

とまあ今の状況はこんな感じで、

記事のタイトルでもある「同情と共感」について、

まだ迷いながらではあるけど、考えてることを書きます。

  

 

 

今の仕事で、障がいを抱える人たちと密に接していて

生まれつき障がいがある人もいれば、

30歳まで何もなく生きてきたけど事故で寝たきりになった人、

突然難病を発症した人

出産の後遺症が残り家庭が崩壊した人

自殺未遂をした人

ほんとに、いろんな人がいる。

 

 

色んな過去がありながらも、

今は施設の中の世界で生きる人たちを見て

この人たちは、何を思って今を過ごしているんだろうって

素朴に疑問に思った。

 

 

そして気づいたら「かわいそう」という感情も芽生えてた。

この「かわいそう」という感情はその人に対して

「同情」しているということ。

 

 

私は、誰かが辛い思いをしている時に助けてあげたい、

寄り添ってあげたいって思うことが多くて

自分は共感性が高い人間だと思ってた。

 

 

でも最近気づいたのは、私は「不」を抱える人たちに対して

「共感」しているのではない。

もし自分だったら辛いだろうなって

自分の過去や価値観に照らし合わせて

相手の置かれた境遇に「同情」してしまって

いるんじゃないかということ。

 

 

私はなんてひどい人間なのか!!!と思った。

 

でも、そもそも、「同情」って何ぞや?

「共感」することと、何がどう違うのか?

ていう疑問が湧いてきたので調べてみました。

 

 

辞書的な意味を引用すると、

「同情」とは

他人の気持ち、特に苦悩を自分のことのように親身になって

ともに感じること。かわいそうに思うこと。あわれみ。おもいやり。

 

「共感」とは

他人の考え・主張に全くそうだと感ずること。その気持。同感。

 

なるほどなって思った記事はコチラ↓ ↓ ↓

それって実は共感じゃないんですよ。共感と同情の4つの違い。

 

 

ちょっと曖昧だけど、今の私の理解力で考えると 

「同情」は自分の価値観で相手の状況を判断しているのに対して

「共感」は相手の立場にたって、相手の本当の思いを理解すること。

になるのかなと。

 

「同情」は一般的には悪いイメージで使われることが多い。

 

でも私は、必ずしも「同情」が悪いことではないと思う。

誰かから相談を受けた際、

それが自分が既に体験したものであったり

相手の痛みを想像できるものであれば、

相手に寄り添いやすくなれるんじゃないかと思う。

 

 

ただ、自分の価値観のみで相手を完全に分かったつもりになると

すれ違いが起きたり、一方的な支援に繋がったりする。

 

 

だから、「同情」して相手の気持ちをイメージするというのは

最初のステップとしてはあっても良いものだと思う。

 

ただ、そこで満足したり、自分だったらこうする!

というアドバイスをするのではなくて、

相手の立場を客観的に分析して、

相手にとっての最善策は何なのかを考える。

本当の意味での「共感」をするということが

正しい支援に繋がるのかな、と思う。

 

 

ただ、頭ではなんとなく理解できるんだけど、

実際本当に相手の立場に立って考えるなんて

全く違う環境、価値観で生きてる人もいるわけで、

「共感」って難しいんだよな〜〜〜

 

 

 今の職場の利用者さん達の生きがいとか、幸せってなんだろう

って考えても考えても分からなくて、

ん〜〜〜〜〜わからん〜〜〜〜〜!!!

って思ってた。

 

そんな時、看護師として働いている友人に教えてもらったのが

相手の気持ちなんて完全に理解するのは難しいし分からない。

でも、分からないからこそ「決めつけない」んだよって言われて

もやもやしていた霧がすっきりした!気がする!!!

 

分かりたくて分かりたくて必死だった私にとって

完全に分かることを諦めるのではなく、

「決めつけない」という選択肢?は凄く大きなものだったと思う。

 

 

確かに1ヶ月そこらしか会ってない人を

完全に理解するなんて無理だよな〜

なが〜〜〜〜い目で見てじっくり考えていこうかな

と気楽に捉えることができました。

 

 

 

ダラダラ書いてきたけど、結局伝えたいことは、

1、「同情」と「共感」は違うということ

2、相手の気持ちを「決めつけない」ということ

 

 

この先、障がい分野のみならず

対人援助職として生きていくうえでこの2つは

すごく重要な軸になるんじゃないかなと思っています。

 

この一ヶ月の激動の中で支えてくれた全ての人に感謝して

引き続き頑張ります。

 

 

以上!!!